- もののけ姫の全声優キャスト一覧(主要キャラ網羅)
- アシタカ役・松田洋治の起用経緯と「特報で主役を知った」秘話
- サン役・石田ゆり子が「声じゃなく宮崎駿のタイプ」だったという驚きの理由
- モロの君役・美輪明宏の「黙れ小僧!」誕生エピソード
- エボシ御前役・田中裕子、ジコ坊役・小林薫ら名優の演技の魅力
- 森繁久彌・森光子ら故人となった声優情報
もののけ姫 声優キャスト一覧
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
まず、主要キャラクターと担当声優をまとめた一覧表をご覧ください。
| キャラクター名 | 担当声優 | 職業・代表作 |
|---|---|---|
| アシタカ | 松田洋治 | 俳優/『風の谷のナウシカ』アスベル役 |
| サン(もののけ姫) | 石田ゆり子 | 女優/『平成狸合戦ぽんぽこ』おキヨ役 |
| エボシ御前 | 田中裕子 | 女優/NHK朝ドラ・大河多数出演 |
| モロの君 | 美輪明宏 | 歌手・俳優/「ヨイトマケの唄」 |
| ジコ坊 | 小林薫 | 俳優/映画・ドラマ多数出演 |
| 乙事主(おっことぬし) | 森繁久彌 | 俳優(故人)/昭和を代表する名優 |
| ヒイさま | 森光子 | 女優(故人)/「放浪記」2017回 |
| 甲六(こうろく) | 西村雅彦 | 俳優/三谷幸喜作品多数 |
| ゴンザ | 上條恒彦 | 歌手・俳優/「出発の歌」 |
| トキ | 島本須美 | 声優/ナウシカ・クラリス |
🎬 作品基本情報
タイトル:もののけ姫
公開日:1997年7月12日
監督:宮崎駿
製作:スタジオジブリ
上映時間:133分
興行収入:193億円(公開当時の日本映画歴代1位)
主題歌:「もののけ姫」(米良美一)
キツネコロ君もののけ姫って声優さんじゃなくて俳優さんばかりだよね!なんで?



宮崎駿監督が「キャラクターの人間性・生き様を体現できる人」を求めた結果だよ。当時すでに「ナウシカ」「トトロ」でも俳優起用の実績があり、もののけ姫ではさらに大物俳優が集結したんだ!
アシタカ役:松田洋治|映画館の特報で主役就任を知った
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
主人公アシタカを演じたのは、俳優の松田洋治。1967年生まれで、当時29歳での起用でした。
宮崎監督が松田洋治を選んだ理由
宮崎駿監督は松田洋治の起用理由についてこう語っています。
「崩れた少年を演じられる人は他にもいるが、凜とした少年を演じられるのはこの人しかいない」
宮崎駿監督
アシタカは怒りや欲望に左右されず、常に冷静に物事の本質を見極めようとする人物。その「凜とした少年性」を表現できる声として、松田洋治が選ばれました。
「特報で自分が主役だと知った」驚きの裏話
松田洋治は後のインタビューで、キャスティングの経緯をこう明かしています。
「事務所から『オーディションがあるから、スタジオジブリに行け』と言われた。でも、行ったら他の候補者が誰もいなくて。役について説明を受け、セリフを録ったが『きっとこれは、別の人のオーディションに使う声サンプルなんだ』と思った。その後、連絡がないまま年明けを迎え、知り合いから『洋治、すごいね。ジブリの新作の主役だね』って聞かされて。映画館で『エビータ』を観に行ったら、もののけ姫の特報で自分が主役をやるんだと知った」
松田洋治
自分が主役だと知らされないまま収録を終え、映画の予告映像で初めて確認するという異例の経緯。それほどジブリの情報管理が徹底されていたことが伺えます。
松田洋治のプロフィール
松田洋治は1967年生まれの俳優・声優。もののけ姫以前にも、スタジオジブリ作品『風の谷のナウシカ』(1984年)でアスベル役を担当しており、宮崎監督との縁が深い人物です。実写ドラマや舞台でも幅広く活躍しています。



映画の特報で主役だと知るって…すごい体験だね!



ジブリは情報管理がとにかく厳重で有名だよね。スタッフ・キャストにも完成まで詳細を伝えないことが多いみたい。
サン役:石田ゆり子|「声じゃなく宮崎駿のタイプ」衝撃の起用理由
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
サン(もののけ姫)を演じたのは女優の石田ゆり子。当時27歳での抜擢でした。
「宮崎駿のタイプだったから」という衝撃の起用理由
石田ゆり子がサン役に起用された経緯について、プロデューサーの鈴木敏夫氏がのちに驚きの発言をしています。
「(石田ゆり子の起用の)主な理由は、宮崎駿のタイプだったこと。声じゃない」
鈴木敏夫プロデューサー
石田ゆり子自身もこの経緯について「ある日事務所に行ったら鈴木さんがいらして、当時のマネジャーと話していた。なぜ私?と思ったが、天にも昇るほどうれしかった」と語っています。
収録は「一番へたくそ」だった石田ゆり子の奮闘
石田ゆり子はサンの収録について率直にこう振り返っています。
「セリフがそんなにないんですね。動きや息、立ちのぼる気配というか、人間であって人間じゃない。動物になりたいが動物じゃないキャラクターで、難しかった。全員のなかで、一番へたくそで、実際わたしひとりが居残り授業で。宮崎さんは絶対に甘やかさない」
石田ゆり子
さらに石田は「今でも録り直したい。そのくらい反省点が多い。あの時の声は出ませんが」と願望を吐露するほど、当時の収録には苦労があったようです。サンは「もののけ姫」という通り名の通り、人間でも動物でもない存在感を声で表現する難しい役どころ。石田ゆり子の必死の努力と宮崎監督の厳しい指導があって、あの野性的なサンの声が完成しました。
💡 石田ゆり子とジブリの縁
石田ゆり子は1994年公開の『平成狸合戦ぽんぽこ』でおキヨ役も担当しており、もののけ姫はジブリ作品2作目の出演でした。『ぽんぽこ』での経験が、もののけ姫起用につながった可能性も指摘されています。



「今でも録り直したい」って言うくらい反省してるんだね…でもサンの声、すごく合ってると思う!



石田ゆり子の野性的なサンの声は独特の魅力があるよね。プロの声優では出せない「荒削りな生命力」がサンのキャラクターにぴったりだと感じるね。
エボシ御前役:田中裕子|圧倒的な存在感の名演
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
タタラ場を率いる強力な女性リーダー・エボシ御前を演じたのは、田中裕子。NHK朝ドラや大河ドラマで数々の名演を残してきた実力派女優です。
エボシは「悪役」とも「ヒロイン」とも取れる複雑なキャラクター。差別された女性たちや病人を守り、弱者のために闘う一方で、自然の神々を滅ぼそうとする存在でもあります。田中裕子はその矛盾を内包した複雑な人物像を、冷静かつ包容力のある声で見事に表現しました。
「曇りのない眼で見ることができれば、エボシが正しいか、もののけ姫が正しいか、見えてくるはずだ」というアシタカのセリフに象徴されるように、エボシは単純な悪ではありません。その奥行きのある人物を体現した田中裕子の演技は、作品の主題そのものを体現していると評価されています。



エボシって悪役なのかヒーローなのか分からなくなるよね。田中裕子さんの声がそのあいまいさを出してる気がする。



もののけ姫の魅力のひとつは「完全な悪役がいない」こと。エボシも、人間も、それぞれの正義のために動いているんだ。田中裕子さんの包容力ある声がエボシの多面性を支えているね。
モロの君役:美輪明宏|「黙れ小僧!」伝説の名台詞
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
サンを育てた山犬の神・モロの君を演じたのは、美輪明宏。歌手・俳優・演出家として知られ、当時62歳での起用でした。
「黙れ小僧!」誕生の背景
モロの君の台詞の中でも特に有名なのが、アシタカに向けた一喝。
「黙れ小僧!お前にサンが救えるか!」
モロの君
美輪明宏の低く響く声質と、何十年もの芸歴に裏打ちされた圧倒的な存在感が、神格を持つ山犬・モロの威圧感を完璧に表現しています。「黙れ小僧!」というフレーズはもののけ姫屈指の名台詞として、公開から30年近く経った今でも語り継がれています。
美輪明宏はモロの君について「モロは愛の塊。サンへの愛情が全てを支配している」と語っており、単なる恐ろしい神ではなく、サンへの深い母性愛を持った存在として演じたと明かしています。



美輪明宏さんのモロの声、めちゃくちゃ迫力あるよね!あの声は忘れられない。



美輪明宏さんの低く深みのある声は、まさに「神の声」。モロの君は母性と神性を両立した複雑なキャラクターですが、美輪さんの声はその両方を見事に体現しているよね。
ジコ坊役:小林薫|飄々とした悪の魅力
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
坊主頭で飄々とした謎の男・ジコ坊を演じたのは俳優の小林薫。ジコ坊は朝廷に仕える組織「唐傘連」の幹部で、シシ神の首を狙う人物です。
小林薫の飄々とした演技は、ジコ坊の「善悪の判断が難しい」曖昧なキャラクター性と見事にマッチ。エボシとともに行動しながらも、独自の目的を持つジコ坊の不気味な軽さを、小林薫は見事な声の演技で表現しました。「ふん、世の中は諦めが肝心じゃ」というセリフはジコ坊の象徴的な台詞として有名です。
乙事主役:森繁久彌|昭和の名優が山神を熱演
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
巨大な白いイノシシの神・乙事主(おっことぬし)を演じたのは、昭和を代表する大俳優森繁久彌(もりしげ・ひさや)。当時81歳での出演でした。
乙事主は誇り高きイノシシの神であり、人間への憎しみを燃やしながらも、最後は壮絶な最期を迎えるキャラクター。森繁久彌の重厚な声が、年老いた神の威厳と悲しみを表現しています。
森繁久彌は2009年に96歳で逝去。昭和映画・テレビ史に残る多数の名作に出演した大俳優で、もののけ姫への出演はそのキャリア晩年の貴重な仕事のひとつです。
ヒイさま役:森光子|伝説の女優が老祈祷師を演じる
引用:もののけ姫
© 1997 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, ND
タタラ場に暮らす老いた祈祷師・ヒイさまを演じたのは、森光子(もり・みつこ)。「放浪記」を2017回上演した伝説の女優です。
ヒイさまはセリフ数こそ少ないですが、タタラ場の精神的支柱ともいえる存在。森光子の枯れた、しかし力強い声が、老いた賢者の存在感を醸し出しています。
森光子は2012年に92歳で逝去。森繁久彌とともに、もののけ姫は昭和の大スターが声優として参加した歴史的作品となっています。



森繁久彌さんや森光子さんも出てたんだ!もう今じゃ実現できないキャストだね。



1997年当時の豪華キャストは、今では絶対に揃えられない「奇跡のアンサンブル」。もののけ姫が時代を超えた名作である理由のひとつだよね。
その他の主要声優
甲六(こうろく)役:西村雅彦
タタラ場の男・甲六を演じたのは俳優の西村雅彦(現:西村雅彦)。三谷幸喜作品への多数出演で知られるコメディ・シリアスともにこなす実力派俳優です。甲六はトキの夫であり、あまり勇気があるとはいえない人物ですが、コミカルな場面を担う重要キャラ。西村雅彦のほどよく情けない演技が甲六のキャラクター性を引き立てています。
トキ役:島本須美
甲六の妻・トキを演じたのは声優の島本須美。『風の谷のナウシカ』のナウシカ役、『ルパン三世 カリオストロの城』のクラリス役など、ジブリ・宮崎作品に縁の深い声優です。本作でも、タタラ場の女性たちの中で中心的役割を果たすトキの気丈な性格を声で見事に体現しています。
ゴンザ役:上條恒彦
エボシ御前の部下・ゴンザを演じたのは歌手・俳優の上條恒彦。「出発の歌」で知られるベテランで、ゴンザの忠実な護衛としての人物像を重厚な声で表現しました。
「俳優・タレント中心キャスト」の理由と背景
もののけ姫のキャスティングで特徴的なのは、声優ではなく俳優・タレントを積極的に起用している点です。なぜ宮崎監督はこのような方針を取ったのでしょうか。
宮崎駿監督の哲学:「生きざまのある声」
宮崎監督は過去のインタビューで、声のキャスティングについてこう語っています。
「映画は実際時間のないところで作りますから、声優さんの器用さに頼ってるんです。でもやっぱり、どっかで欲求不満になるときがある。存在感のなさみたいなところにね。特に女の子の声なんかみんな、『わたし、かわいいでしょ』みたいな声を出すでしょ。あれがたまらんのですよ」
宮崎駿監督(趣旨)
特にもののけ姫は、室町時代という歴史的背景と、生と死・自然と人間の哲学的テーマを持つ重厚な作品。プロの声優が醸し出す「アニメらしい声」よりも、実際に生きてきた年月が刻まれた俳優の声の方が、作品世界に深みをもたらすという判断があったとされています。
俳優起用のメリット
- 人生経験が声に滲む重みがある
- キャラクターと俳優の持つオーラが融合
- 話題性・知名度による集客効果
- 独特の「素の声質」が個性を生む
俳優起用のデメリット
- 声の演技の訓練がないため演技が不安定になることも
- 収録に時間がかかる場合がある
- 声質がキャラクターに合わないケースも



石田ゆり子さんが「居残り授業」になったのは、そういう難しさがあったからなんだね。



でもその「荒削りさ」がむしろサンのキャラクターに合っているとも言えるよね。完璧な声の演技より、必死さが伝わる演技の方が、野生で育ったサンらしいとも捉えらるね。
故人となった声優一覧
1997年公開から約30年が経ち、豪華キャストの一部はすでに旅立たれています。
| 声優名 | 役名 | 逝去年 | 享年 |
|---|---|---|---|
| 森繁久彌 | 乙事主(おっことぬし) | 2009年 | 96歳 |
| 森光子 | ヒイさま | 2012年 | 92歳 |
森繁久彌・森光子両氏はともに昭和から平成にかけて日本の芸能界を牽引した大スター。もののけ姫への出演は、その輝かしいキャリアの中の貴重な一ページとして後世に語り継がれています。
主題歌「もののけ姫」:米良美一の衝撃デビュー
映画の主題歌「もののけ姫」を歌ったのは、カウンターテノール歌手の米良美一(めら・よしかず)。作曲は久石譲、作詞は宮崎駿監督が手がけました。
男性でありながら女声域で歌う「カウンターテノール」という歌唱法が当時の日本では珍しく、主題歌の公開とともに米良美一は一躍有名人に。その独特の透き通った高音は「もののけの世界」にぴったりとはまり、作品の世界観を支えています。シングルCDも大ヒットし、1997年の日本の音楽シーンに大きなインパクトを与えました。
よくある質問(FAQ)
まとめ
もののけ姫 声優キャストまとめ
- アシタカ:松田洋治——「凜とした少年」を求めた宮崎監督の指名。映画館の特報で主役就任を知ったエピソードが有名
- サン:石田ゆり子——「声じゃなく宮崎駿のタイプ」という衝撃の起用理由。収録では居残り授業を経て完成
- エボシ御前:田中裕子——複雑な正義を持つ女性リーダーを、包容力のある声で体現
- モロの君:美輪明宏——「黙れ小僧!」が刻まれた伝説の名演。神格と母性を両立した圧巻の声
- ジコ坊:小林薫——飄々とした悪の魅力を体現
- 乙事主:森繁久彌(故人)・ヒイさま:森光子(故人)——昭和の大スターが残した貴重な記録
1997年に「日本映画史を塗り替えた」もののけ姫は、そのキャスティングも「奇跡のアンサンブル」。声優ではなく俳優・タレントを積極起用した宮崎監督の哲学が、今なお語り継がれる作品の深みを生み出しました。



もののけ姫ってあらためて見たくなってきた!声優さんたちの演技に注目してもう一回観るよ!



声優キャストを知ってから観ると、「ここで美輪明宏が…!」「石田ゆり子の居残り授業の成果がここに!」と感じる場面が必ずあるはず。ぜひ楽しんで!











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