- 紅の豚の主要キャスト一覧(役名・声優名)
- ポルコ役・森山周一郎さんへのオファーの経緯
- ジーナ役・加藤登紀子さんが抜擢された理由
- フィオ役・岡村明美さんのデビュー秘話
- カーチス役・大塚明夫さんとオーディションの話
紅の豚の声優キャスト一覧
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
1992年公開のスタジオジブリ映画「紅の豚」は、宮崎駿監督が大人のために作った作品として知られています。登場人物それぞれに個性豊かな声優・著名人が起用され、独特の世界観を演出しています。まずは主要キャストを一覧でご確認ください。
| 役名 | 声優 | 備考 |
|---|---|---|
| ポルコ・ロッソ(マルコ) | 森山周一郎 | 俳優・ナレーター。2021年逝去 |
| マダム・ジーナ | 加藤登紀子 | 歌手・女優。主題歌も担当 |
| フィオ・ピッコロ | 岡村明美 | 声優デビュー作 |
| ドナルド・カーチス | 大塚明夫 | 声優。大塚周夫の息子 |
| ピッコロのおやじ | 桂三枝(現・桂文枝) | 落語家 |
| マンマユート・ボス | 上條恒彦 | 歌手・俳優 |
| 青年マルコ(若き日のポルコ) | 古本新乃輔 | 俳優 |
キツネコロ君こんなに豪華なキャストなのに、プロの声優さんが少ないんですね!



そうなんだ。宮崎監督は「キャラクターに合った声と人格」を最優先にするため、職業にとらわれない選び方をすることが多いんだよ。特に「紅の豚」は大人向けの作品だったので、キャリアのある著名人が多く起用されているね。
ポルコ・ロッソ役:森山周一郎さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
主人公・ポルコ・ロッソ(本名:マルコ・パゴット)を演じたのは、俳優・ナレーターの森山周一郎さんです。
宮崎監督から直接電話でオファー
このキャスティングは、宮崎駿監督が直接電話でオファーしたという逸話が有名です。当時、森山さんはジブリ作品への出演経験はありませんでしたが、宮崎監督は「ポルコにはこの声しかない」と確信していたとされています。
森山周一郎さんは、長年にわたってチャールズ・ブロンソンの吹き替え声優を担当したことで知られる俳優・ナレーターです。その独特の低く渋い声質が、豚の姿に変えられた元パイロット・ポルコの哀愁や男気を見事に表現しました。
編集部Pick:森山周一郎さんのプロフィール
- 1934年生まれ、2021年2月に86歳で逝去
- チャールズ・ブロンソン、スペンサー・トレイシーらの吹き替えで活躍
- 俳優・ナレーターとしても映画・ドラマ・CMで幅広く活動
- ポルコ役は森山さんのジブリ唯一の主演声優作品
2021年2月に86歳でご逝去されたため、現在この声を聴けるのは「紅の豚」など過去の作品の中だけとなっています。その渋みある声は、今なお多くのファンの心に残り続けています。



2021年に亡くなられたんですね。ポルコの声がもう聴けないのは寂しいですね…



本当に惜しい方を亡くしました。でも「紅の豚」の中で、あの渋い声は永遠に生き続けているよ。
マダム・ジーナ役:加藤登紀子さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
アドリア海で酒場を経営する美しい女性・マダム・ジーナを演じたのは、歌手・女優の加藤登紀子さんです。
「彼女がジーナのイメージの源」と宮崎監督が語った
宮崎駿監督は「加藤登紀子さん自身がジーナのキャラクターのイメージの源だった」と語っています。つまり、キャラクターを作る段階から加藤さんが念頭に置かれていたという、まさに当て書きに近いキャスティングだったのです。
加藤登紀子さんは声優としてだけでなく、映画の主題歌「時には昔の話を」も歌っています。この曲は実は1987年にリリースされた既存の楽曲でしたが、映画の世界観と完璧にマッチしたことから採用されました。エンドロールで流れるこの曲は、多くの人の記憶に深く刻まれています。



「時には昔の話を」って映画のために作られた曲じゃなかったんだね?



意外だよね!1987年に発表された既存曲が映画に使われたんだよ。でも映画とあまりにも合っているため、「紅の豚のエンディング曲」というイメージが定着しているね。宮崎監督が加藤登紀子さんをどれだけイメージしていたか、よくわかるエピソードだよ。
フィオ・ピッコロ役:岡村明美さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
飛行機設計の天才少女・フィオ・ピッコロを演じたのは岡村明美さんです。当時まだ駆け出しの声優だった岡村さんにとって、「紅の豚」は声優としての実質的なデビュー作となりました。
フィオはポルコの飛行機を修理・改造するピッコロ社の孫娘で、作中では元気いっぱいの可愛らしさと芯の強さを合わせ持ったキャラクターです。岡村さんのみずみずしい声がフィオの魅力を最大限に引き出しました。
その後、岡村明美さんは「ONE PIECE」のナミ役(2000年まで担当)として知名度を上げ、ベテラン声優として活躍されています。フィオがデビュー作と知ると、改めて聴き直したくなりますね。
ドナルド・カーチス役:大塚明夫さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
ポルコのライバルであるアメリカ人賞金稼ぎ・ドナルド・カーチスを演じたのは大塚明夫さんです。
山寺宏一さんとのオーディション対決
カーチス役のオーディションでは、山寺宏一さんと大塚明夫さんが最終候補として競合したという話が知られています。最終的に大塚さんが選ばれましたが、どちらが演じても全く異なるカーチス像が生まれていたでしょう。
大塚明夫さんは、ベテラン俳優・声優の大塚周夫さんの息子。父・周夫さんはスタジオジブリ作品でも多数の声を担当しており、大塚家はジブリとの縁が深い一家です。大塚明夫さんご自身も現在は「メタルギア」シリーズのスネーク役など多数の人気キャラクターを担当する人気声優です。


その他のキャスト・声優陣
ピッコロのおやじ役:桂三枝(現・桂文枝)さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
フィオの祖父でピッコロ飛行機社の親方・ピッコロのおやじを演じたのは、上方落語の重鎮桂三枝さん(現・六代目桂文枝)です。2012年に六代目桂文枝を襲名された大物落語家が、陽気なイタリア人職人を演じるという異色のキャスティングでした。独特のキャラクターにぴったりのユーモラスな演技が光っています。
マンマユート・ボス役:上條恒彦さん
引用:紅の豚
© 1992 Hayao Miyazaki/Studio Ghibli, NN
空賊団・マンマユート団のボスを演じたのは、歌手・俳優の上條恒彦さんです。「出発の歌」などで知られる実力派歌手で、豪快でどこか憎めないボスキャラクターを好演しました。
青年マルコ役:古本新乃輔さん
ポルコの若き日・青年マルコを演じたのは俳優の古本新乃輔さんです。回想シーンに登場する若き日のマルコは、現在のポルコとのギャップが印象的です。



落語家さんや歌手の方まで出演してるって、ジブリって本当にこだわりのキャスティングだよね!



「紅の豚」は特にその傾向が強いね。宮崎監督が「大人のための映画」として作ったこともあり、キャリアも個性もある人たちを積極的に集めたんだと思うよ。他のジブリ作品のキャストも同じくらい豪華!
プレスコ収録について
「紅の豚」は当時のジブリ映画に多かったアフレコ(映像に後から声を当てる方式)で収録されました。宮崎駿監督は特定の作品でプレスコ(先に声を録音してから映像を制作する方式)を採用することもありましたが、「紅の豚」はアフレコ方式です。


「紅の豚」キャスティングのここがすごい!
プロ声優の強み
- 安定した滑舌・発声
- 収録スピードが速い
- 監督の指示への対応力
異色キャストの強み
- その人自身の個性・人生観が声に出る
- キャラクターに唯一無二の存在感が生まれる
- 話題性・作品の宣伝効果
「紅の豚」のキャスティングは、まさに異色キャストの強みを最大限に活かした好例といえます。森山周一郎さんの渋みある声、加藤登紀子さんの艶のある声と歌声、桂三枝さんのユーモア……これらはプロ声優では出せない独特の味わいです。



改めてこうして見ると、「紅の豚」って本当に特別な作品なんだな!



大人向けに振り切った内容と、それに見合うキャスティングの妙が「紅の豚」の魅力だね。他のジブリ作品の声優キャストも、ぜひ読み比べてね!
ジブリ声優シリーズ:他の作品も読む
当サイトではジブリ作品の声優キャストを詳しく解説するシリーズ記事を公開しています。あわせてどうぞ!






まとめ
紅の豚 声優キャスト まとめ
- ポルコ役・森山周一郎さん:宮崎監督直接オファー。チャールズ・ブロンソンの吹き替えで有名な渋い名優(2021年逝去)
- ジーナ役・加藤登紀子さん:「彼女がジーナのイメージ源」と宮崎監督が語る。主題歌「時には昔の話を」も担当
- フィオ役・岡村明美さん:声優デビュー作。後にナミ役などで活躍
- カーチス役・大塚明夫さん:山寺宏一さんとオーディションで競合。父は大塚周夫さん
- ピッコロおやじ役・桂三枝(現・桂文枝)さん:上方落語の重鎮が異色の熱演
「紅の豚」の声優陣は、キャラクターの個性を最大限に引き出すために選び抜かれた顔ぶれです。プロ声優に限らず、歌手・落語家・俳優など多彩な人材が集まったことで、唯一無二の作品世界が生まれました。森山周一郎さんはすでに故人となりましたが、その渋い声は「紅の豚」の中で永遠に生き続けています。










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